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水溶性ビタミンについて


水溶性ビタミンとは

 水に溶け脂に溶けない性質ため、摂り過ぎても体の外へ排泄されやすいので、体に悪影響を及ぼすことは比較的少ないのですが、排泄される分を摂取する必要があります。
名 称
一日の所要量*
カッコ内は
許容上限摂取量
主な効果
欠乏症
過剰症
ビタミンB1
 男性 1.1mg
 女性 0.8mg
エネルギーを作り出す糖質の、代謝の補助酵素として大切な物質です。精神の安定を保つ作用もあります。激しい運動をすると消費します。水溶性なので摂取しても体外に排泄されてしまうため、不足気味になります。調理をすると熱や水に溶けやすいで注意が必要です。 体内でエネルギーが作り出されず、末梢神経が冒されため、疲労感・足の痺れや動悸・息切れやむくみ等が生じる。食欲も減退し、胃腸障害や脚気、イライラ等の症状がでます。 水溶性のビタミンなので、過剰に摂取しても尿中に放出されるので、害はないと言われています。
ビタミンB2
 男性 1.2mg
 女性 1.0mg
目や皮膚・口腔内の粘膜を正常化にします。細胞の再生、体質強化にも不可欠なな物質です。また、体中に入ってきた薬物や食品添加物を代謝して、肝臓を保護します。タンパク質、糖分、脂肪をエネルギーに異化し、タンパク質の合成を助け、体の成長や活性化役立ちます。水溶性ですが、熱や酸にも強いので食事から摂りやすいビタミンです。 口の中や口角が荒れ口角炎や舌炎が出来やすくなります。目尻のただれや目の充血、視力低下が起こり、角膜炎など引き起こします。それ以外に脂漏性湿疹、貧血などの症状がでます。 水溶性のビタミンなので、過剰に摂取しても尿中に放出されるので、害はないと言われています。
ナイアシン
ニコチン酸とニコチン酸アミドの2つの成分の総称
 男性 16〜17mg
 女性 13mg
 (上限30mg)
ビタミンB2と同様に、エネルギーの変換を促進させます。また全身の血行が良くなり、細胞の代謝や遺伝子の修復、インシュリン合成に関係しています。コレステロールの低下させる働きもあります。 ペラグラ(だるさ、食欲不振、舌の荒れ)や、口の中に水疱が出来たり、消化不良、下痢などを引き起こします。イライラしたり頭痛、めまい、不眠や無気力な症状がでます。 水溶性のビタミンなので、摂取しても尿中に放出されますが、過剰に摂取すると、尿酸値が上昇し痛風の兆候や、消化性潰瘍の悪化、吐き気、肝機能の異常の症状がでます。
パントテン酸
 5mg ビタミンB群の仲間で、糖分やタンパク質の代謝酵素です。中枢神経の発達を促し、副腎皮質の働きを増強します。
飲酒やコーヒー等(カフェインを多く含む飲み物)を何杯も飲む人は、パントテン酸が消費されます。
疲労、胃腸障害(食欲不振、吐き気)、精神障害(神経質) 血圧低下、脈も弱くなり、眠気やめまいの症状がでます。 水溶性のビタミンなので、過剰に摂取しても尿中に放出されるので、害はないと言われています。
ビタミンB6
 男性 1.6mg
 女性 1.2mg
 (上限100mg)
アミノ酸(アミノ基)、脂肪酸の代謝を助け、体内でのタンパク質合成に不可欠な物質です。酵素作用を助け中枢神経系を正常に機能とします。皮膚を健康な状態にします。 目・鼻・口・耳の廻りに皮膚のただれなどの皮膚炎、湿疹、神経過敏症、不眠症や虫歯になりやすく、むくみや貧血、成長にも影響します。 神経系に障害の症状が出ることがあります。(末梢性感覚性神経症、知覚神経障害など)
葉 酸
 200μg
 (上限1000μg)
ビタミンB群の仲間で、ビタミンB12と共に、ヘモグロビンや赤血球、核酸を合成します。タンパク質や糖質の代謝を助けます。特に妊娠時や授乳期には欠かせない物質です。 口内炎など口の中や舌がただれや、胃腸障害(食欲不振、吐き気)、出血、大赤血球貧血になることもあります。胃腸の調子も悪くなる場合もあります。 水溶性のビタミンなので、過剰に摂取しても尿中に放出されるので、害はないと言われていますがまれに皮膚アレルギー症状が出ることがあります。
ビタミンB12
 2.4μg 葉酸とともに赤血球を生成を促し貧血を防止します。タンパク質や核酸の代謝を助けます。精神の安定や、記憶力・集中力を高めます。野菜等の植物性食品には含まれないため、野菜からは不足するので、ビタミンCと一緒に摂取が望ましいでしょう。 悪性貧血(立ちくらみや目眩がしたり)、食欲不振、消化不良、汗が出ない(もしくは多汗)等の代謝バランスが崩れたり、無気力、手足のしびれ、ぼけなどの症状が見られます。
水溶性のビタミンなので、過剰に摂取しても尿中に放出されるので、害はないと言われていますがまれに皮膚アレルギー症状が出ることがあります。
オチン
 30μg ビタミンHとも呼ばれるビタミンB群の仲間です。アミノ酸や脂肪酸の代謝を助けるほか、甲状腺や生殖器官、神経・皮膚組織を正常に保つ働きがあり、最近ではアトピー性皮膚炎との関係について検討されています。 疲労感や不眠、知覚異常の症状でやすく、、脂肪の代謝も悪くなり、皮膚炎が発症することがあります。 水溶性のビタミンなので、過剰に摂取しても尿中に放出されるので、害はないと言われています。
ビタミンC
 100mg 血管や骨・筋肉等の形成に必要なコラーゲンを生成し、免疫力を高めるため、疲労や筋肉痛を解消し、風邪等がひきにくくなります。細胞の老化現象を予防する効果があります。日焼け防止や鉄分の吸収を助ける働きもあります。 皮下出血や成長不良などの症状がみられ、壊血病、貧血、歯周病や骨折しやすくなり、免疫力が低下するため、風邪や炎症を起こしやすくなります。 水溶性のビタミンなので、過剰に摂取しても体に、害はないと言われていますが、1日に10g以上摂取すると嘔吐や、頻尿、下痢、発疹など一過性の症状が出ることがあります。
*一日の所要量は第六次改定日本人の栄養所要量(数値は18〜70歳以上です)を参照
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第6回 「水溶性ビタミンについて」
2002年 9月 1日作成
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