装飾学のまとめ
最後の章では彩りが、どれほど盛り付けに大切な事かを、実例を取り入れながら説明して行きます。
まず、盛り付けで大切なことは、お皿に盛り込むテーマをしっかり決め、そのテーマをどういった形で表現するかが決め手になります。
色のバランスについては、前章で説明しましたが、実際には、絵をキャンパスで表現するときのような、多彩な絵の具の代わりの食材があるわけではありません。
また、もしあったとしても、そんなに沢山の食材を、小さなお皿に盛り込むことには無理があるでしょうし・・・ね。
盛り付けをする際は、料理を始める前、食材を購入する時点から頭の中で、どんなイメージの料理を作るのかを、考えながら購入するように気を配りましょう。
しかし、現実は忙しい毎日の中で、そこまで意識する事は難しいでしょうから、野菜などは彩りよく購入する事をお勧めします。
料理を始める前に、冷蔵庫から食材をチョイスする際も、彩りが豊富な食材がストックしてあれば、それだけ彩り豊かな料理が出せれると言う事なのです。
実例では構図と色のバランスを取り入れ総合的に説明して行きたいと思います。
極端な例えですが・・・。
想像してみて下さい。
白いお皿に、絹ごし豆腐を乗せた冷やっこを、食卓に出してみました。
なんと味気ないおかずだと思いませんか?
そこで、ちょっとした彩りを添えることで華やかな一品に大変身します。
極端な例を紹介しましたが、Robinの表現したいことは理解して頂けたと思います。
その他の料理では・・・
マグロとアボカドの刺身のように赤と緑の補色で彩りをとり、
円の構図でお皿全体に安定感が出います。
装飾学では配置と色のバランスにマトを絞り講義してきましたが、見た目がいかに料理を作る上で如何に大切か判って頂けたでしょうか?そして、そのバランスを考えるときの、基本的な考え方についても理解して頂けたのではないでしょうか?
ただ、前にも言いましたが、見た目に走るあまり、食べる人を無視した盛り付けは、本末転倒になります。
食べる人の立場になり、最善の配置と色のバランスで盛り付けを心掛けましょう。