調味料の基礎
あんばいについて
さ行の法則に続き、味付けの法則にもっと大切な
あんばいについて説明しています。
あんばい=調味料の濃度です。
味付けとは「素材に含まれる成分(味)」を損なわず、なお且つ、「味の不足分を補うため(又は引き立たせるため)の調味料」を加え整える事です。
素材その物(野菜や肉など)に、強い味(塩味や甘味等)が、ついているものは少ないと思います。
そこで調味料を加えるのですが、その調味料の加える量つまり「さじ加減」が、とても重要になるのです。
調味料の割合を調味パーセントと言う数式で導き出すことができますので、これを覚えておけば、どれ位の量の調味料を入れれば良かったかと迷った際は、目安になるのではないでしょうか?
調味パーセント(%)= |
調味料の重量 |
X100 |
|
材料の重量 |
調味料の重量(g) = |
材料の重量(g)X調味パーセント(%) |
|
100 |
|
では調味料の濃度(調味パーセント(%))はどのくらいがよいのでしょうか?
人体の体液は0.9%と言われており、これと同じ0.9%の濃度を食べた時に、一番美味しく感じられます。
つまり一人150ccのお吸い物を5人分作りには、カツオだし750ccと、(750X0.9)/100=6.75gの調味料が必要となります。
調味料は塩としょうゆ=2:1とするのであれば、塩としょうゆ=4.5g:2.25gとなり塩は小さじ2/3杯に対し、しょうゆが小さじ2.5杯となります。
ここでしょうゆの量について疑問が出ると思いますが、
塩の含有量を元に算出しています。
計量スプーンの重量と塩含有(g)
種類 |
小さじ(5ml) |
大さじ(15ml) |
しょうゆは塩分量15%で算出しています。
味噌は塩分量12%で算出しています。
実際に使われる調味料により変わりますので、ラベルに記載されている、塩分量を目安に算出してください。
塩分量13%であれば、小さじ6gX0.13=0.78gが塩分量です。 |
重量 |
塩含量 |
重量 |
塩含量 |
塩 |
6 |
6 |
18 |
18 |
しょうゆ |
6 |
0.9 |
18 |
2.7 |
みそ |
6 |
0.7 |
18 |
2.2 |
調味パーセント(%)は塩分量のみかと言えば、それは違います。同様に
糖分量も同じように換算します。糖分とはつまり、砂糖の事を指し、これを調味パーセント(%)で表します。みりん(本みりん)の糖質は一般に41.9%ですが、実際は砂糖に比べ甘みが弱いため、糖分として置き換える場合は、3倍とし、みりんの糖分を砂糖に換算するときは約1/3として算出します。
出し巻き卵は卵6個(1個当たりMサイズ70gX6=420)、ダシ汁75cc、サラダ油適量の時の調味パーセント(%)は、(495X0.9)/100=4.455gとなります。
調味料のバランスを砂糖:しょうゆ:塩=0.5:1.5:0.3とすると、
砂糖:しょうゆ:塩=2.2g(小さじ1/2):6.7g(小さじ1 1/2):1.3g(小さじ1/3)つまり2.2g+0.9g(塩の含有量)+1.3g=4.4gとなります。
調味パーセント(%)とは、全体の材料の重量に対して、算出するため、薄め、濃いめの調節は調味パーセント(%)を上げるか、下がるかで変更する事ができます。